「高野くん、今日日直だよ。」

私は隣の席の高野立津くんに声をかけた。相変わらず頷くだけで『うん』の一言もない。

でも私はそんな高野くんに片思いをしていた。

「なーつめ!!」

そう声をかけてきたのは、私の大親友の村田凛音。その隣にいるのはまたまた大親友の岡田亜利沙。

「あーちゃん、りんちゃん」

ストレートの髪の毛をポニテにして揺らしてりんちゃんは私に、、

「いいな、高野くんと隣の席で…」

と呟いた。 あ、そっか。そうだよね。りんちゃんは高野くんが好き。私はこの思いを封印しなきゃいけないのに。。

「交換できたら良かったのにね????」

こんなの嘘。すごく嘘。りんちゃんと席交換するなんてやだよ。だって私、、高野くんのこと…。

「私からしたら凛音いいなーだよ!!」

はっと我に返った私はあーちゃんを見た。そっか、あーちゃんはりんちゃんの隣の席の奏太が好きなんだもんね。

「てゆーかさ、夏芽は好きな人いないの??」

1番突っつかれたくなったことなのに…。

「い、ない、、よ。」

笑顔で言ったが、とてもぎこちなくなってしまった。

「いるんだな〜。そっかそっか。言いたくなったら教えてよ笑」

言いたくなるもなんも、言えるわけないよ。

私の好きな人は、


りんちゃんの好きな人なんだよ??

…………………………………