───闇王との激戦の翌日。




「アレン、起きて」


「んん…まだ…」



いつものように寝坊助なアレンはレイに優しく揺さぶられていた。


本当に寝起きが悪い。



「まだって言うけど…もうお昼よ?
教皇様がお昼を用意してくれたんだから、起きなきゃ」

「…眠い」

「起きなさい!」


パシンッと軽い音を鳴らし、レイはいつまで経っても起きないアレンを少しどついた。


二時間前からちょくちょく彼氏を起こしに来ていた彼女は、そろそろ苛ついてきたようだ。



しかし――…




「痛ッ!!」




そう叫んだアレンが飛び起きた。


起きたはいいが、さっきレイが叩いたところを押さえて呻き出す。




「えっ、嘘っ、あっ!ごめんなさい!!」



苛々していた方な筈のレイが謝る羽目に。


彼女は昨日アレンが結構な怪我をしたところを叩いていた。



アレンはレイを睨んでのそっと起き上がる。