「……あらあら」



揃ったレヴィオル一行を見て、ダーチェスがクスクスと愉しそうに笑う。


「いいの?この場で仲間殺しちゃうわよ??」

「…こいつらはそんなヤワな連中じゃない。」


そのアレンの言葉に、ギルク達は嬉しそうににっこり笑顔になった。


それぞれギルクとマケドニスは武器を構え、イルは杖を出しレイは魔力を準備する。


意外にもクナルも魔法を待機させていた。



「…仕方ないわね。クウェンナ、手伝ってちょうだい。
神の塔まで半殺しでもいいから引き摺って行くわ」

「はい」


クウェンナも魔力を待機させ、戦闘体勢を整える。


ダーチェスは余裕なのか、腕を組んで艶やかに微笑んでいるだけだが。












緊張感が張り詰める中、クウェンナを睨んでいたマケドニスがアレンを小突いた。


「……アレン様」

「ん」

「教皇は逃げろ、とおっしゃっていますが」

「…逃げれる相手じゃないだろ」

「ですよね」


さっさと諦めたマケドニスはちょっと溜め息をつくと、またクウェンナを睨み見る。


それからたぶんこれが一番言いたかったのだろう、アレンに向き直ってきっぱり発言した。



「クウェンナは俺が倒します」