その様子を見たアレンは水色の頭を撫でてやると、立ち上がってルルアンから離れた。


ルルアンは涙目になりながらもニコニコ笑顔でアレンとギルクを見上げる。



「じゃあな。レイ達にも挨拶しとけよ」


「…うん!バイバイ」


アレンは何とか笑顔で耐えているルルアンに優しく目を細めると、その両親に頭を下げた。


アンナとローレムは慌てたようにお辞儀する。



最後にルルも撫でると、アレンとギルクの二人は踵を返し来た道を戻り出した。





「……なんかあのチビがいなくなるとか変な感じだよなぁ」


いくらか離れてからポツリと呟くギルク。

後ろからシリティーとリルムの声がする。


「…まぁまた来いよっつったしひょっこり出てくるだろ」


アレンはルルアンから貰った小さな水色のお守りを眺め、それをポケットにそっと入れた。



「だろ~なぁ。んでレイにくっつくんだな」

「………………。」

「あれ?アレン様どうした?ヤキモチかぁ??」

「……黙れ」


ニヤニヤ怪しいギルクを睨み、アレンは静かに反抗する。


赤い髪の青年は楽しそうに笑うと並んで歩く親友の肩を叩いた。


「わかるぜその気持ち」


その言葉にアレンまでもが小さく笑う。