ふらふらと部屋から出ると、アレンは洗面所に向かおうとした。 冷たい水で顔を洗ってすっきりしたい。 体も頭も色んなところが痛くてだるいが、そんなの気にならなかった。 ────殺される。 それよりも。 仲間を壊される方が、何倍も怖い。 「……絶対、させない…」 アレンの瞳に光が宿った。 ゆらゆらと揺らめき不安定で、でも強い。 そして、その光が現れると共に。 アレンから表情というものが、一切なくなった────……