パァッと灯る、美しい光。




カルアシティにある灯台───四大角塔の南の塔に突如現れたその光は、すぐに収まった。


替わりに美青年と美女を残して。




「…着いたわ。」


瞼を上げたレイが囁いた。

その言葉にアレンも碧の瞳を覗かせる。



「…じゃあさっき西の塔でしたみたいに、すぐにやってすぐに帰るぞ」


コツコツと真ん中の円形の台座に歩み寄りながら、アレンは早口に言った。



レイとアレンは既に西の塔へ行き、想国界を発動させる準備を済ませていた。


後はこの南の塔でもそれをやり、城に戻って最後の手順を成し遂げるだけ。




レイはアレンに渡されていた想白石を取り出した。


その間にアレンは台座を弄る。



するとゴゴゴ、と音がしたかと思うと、その上にあった虹色の岩が横に移動した。


それにより岩の下にあった物が露になる。