「…お電話は終わったの、クウェンナ」 受話器を置いたクウェンナに、女性が話しかけてきた。 クウェンナは振り返ると微笑む。 彼と女性のいるこの場所は真っ暗だったが、女性にはそれがきちんと見えた。 「はい。しくじった分も埋め合わせて差し上げます」 「そう。期待してるわ」 全くそんな口調ではないのだが、クウェンナは丁寧にお辞儀する。 女性の前に浮かぶ水晶玉を見て、微笑みがニヤニヤしたいやらしいものに変わった。 「もうすぐですね、ダーチェス様」 言われた女性も笑みを浮かべる。