(…………何でだよ…)


何で、信じてくれないんだ。

何が悪かったんだ?


あの時、シルラのこともあるからずっとレイと一緒にいたのに。


レイといたからシルラのことがあってもこんな気持ちにはならなかった。



(………俺…レイにはまりすぎ…。)


自分が可笑しくなってきた。

前まで自分に近寄る女は、ユナルとスーリン以外大嫌いだったのに。



────俺はそれだけレイが大切なのに。


レイにとっては、違うのか……。




また気分がどん底まで落ちる。

すると、さっきのクウェンナ──クウェン兄の声が。


頭から離れなくなった。



『裏切られる気分はどうだった?』

「……………………。」


『城にもそういうの、いるんじゃないか?』

「……うっさい…」



『お前がどんだけ信用してても、人間なんてあの人らみたいに…』