マケドニスが刃物を構えて睨みを効かせる。


盗賊の剣はアレンの手前でピタリと止まった。



「…ちっ」

男は舌打ちして一旦下がる。


すると更に物陰から人が出てきた。


ぞろぞろと、何人も。



「…三人だけだと思ったか?」


ニヤリと嫌らしい笑みを浮かべて、リーダーらしい三人は前に出た。







「…めんどくせ。」

「俺がやりましょうか?」

「…いや、いい。村の長にちょっと遅れるかもしれないって言ってきてくれないか?」


そう指示したアレンは剣を構えた。


「わかりました。」



マケドニスは踵を返して去っていく。




「あれあれ?お兄さんお一人??」


盗賊が挑発するように話しかけてくる。

この上なく鬱陶しくバカらしいそれをシカトで流した。


すると短気な盗賊は額に青筋を立てて睨んでくる。



「なめてもらっちゃ困るぜ?」

「………………」


無視。


「この人数に勝てるのか?」

「………………」


無視。