レヴィオルストーリー2


「…レイ、お願い。少しでいいの。戻って来て…。私…、一人じゃ耐えられないわ…。」


急に顔をあげた母は自分にすがり付いて懇願しだす。

レイはその頼みに目を伏せた。



(…城から離れるってこと…?そしたら、アレンとは…)


瞬間、さっき聞いた使用人の噂話を思い出してしまった。







「………レイ?」

レイの表情が歪んだのを見て、セレナは潤んだ瞳で娘を見る。


レイも泣きそうな潤んだ瞳で母を見返した。


そして、さっきから消えてくれない不安を母に打ち明ける。





「…お母さん。私、どうしよう。信じなきゃ駄目ってわかってるのに…。

アレンのこと、ちょっと疑っちゃってるの…。


……信じれないの…。」