「どうしたの、こんなに痩せて…」
もともと細かったセレナは更に細くなり、健康状態が少しばかり悪そう。
セレナは無言で微笑むだけだった。
そこに使用人がやって来て、飲み物を出す。
考古学者のメンバー達は、家族の邪魔をしたら悪いからと隣の別の応接間に移ってくれた。
「…俺もちょっとあっちに移ってる。二人でゆっくり話してて。」
レイの頭を撫でていたロンも、そう言って二人を残して出て行く。
母と二人っきりになったレイはその隣にちょこんと座った。
母を見つめ、遠慮がちに口を開く。
「…お母さん、ほんとにどうしたの?どこか悪いの?病気なの??」
心配そうなレイの声に、セレナは顔に貼り付けた微笑みを消した。
「…病気、なのかしらね。お父さんが亡くなってから、食欲が出ないのよ。」
ポツリと、呟く。
レイはそんなセレナを見て表情を悲しげに歪めた。


