翌日。


朝からアレンはレイの執務室を訪ね、一緒に執務をやっていた。

レイはアレンと一緒にいれる嬉しさからか、その理由は聞こうとしない。



「ねぇ、ここはこうしといたらいいかしら?」

「…ん?あぁ、うん。あ、でもこっちはこうしといて。」


いつもの最終確認をする手間も省けて、一石二鳥だ。


ちょこちょこアレンのところに執務を届けに来るマケドニスは、何故いきなりそうなったのかがわからない。

めちゃくちゃ気になりながらかなり疑問に思っているマケドニス。

レイの執務室の前でうろうろして、怪しいことこの上ない。



「マケドニス様」

「…ぅわッ!?ろ、ロレスウェル!」


そんなマケドニスにいきなりロレスウェルが近付いてきた。

彼女はすっかり城に馴染んで、雑用係だったのがマケドニスと話せるほどになっている。


「アレン様にお手紙が来ております」


ロレスウェルはあの時アレンとレイにとっていた態度も改善され、かなり丁寧に勇者の側近に話しかけた。