「…キスして下さい」
次の瞬間シルラが発した言葉に、アレンは今度こそ表情に出るくらい驚いた。
「…は!?」
目を丸くして、シルラをまじまじと見る。
「だから、キスして下さい。」
シルラはもう一度繰り返してアレンに迫った。
「何言って…」
「レイ様とはするんでしょう?」
その瞬間、アレンは真っ赤になった。
シルラはそれを見て片眉をピクリと上げる。
「やっぱり。私にはしてくださらないんですか?」
「な、だから…」
何かがおかしい。
いつものシルラじゃない。
アレンは真っ赤になりながらもシルラをじっくり観察した。
魔法をかけられたのかと思ったが、そうではなさそうだ。
「私は正気です。アレン様が好きだからこうして迫っているんです。」
「だから、困るって。そんなことされても俺は…」
「…レイ様がいるから?」
シルラはアレンが続きを言うのを、言葉を被せて遮った。


