レヴィオルストーリー2


アレンは顔だけ布団から出したレイの唇に人差し指を宛て、静かにするように伝える。

彼女が頷いて黙ったのを確認してから、無言で半開きの扉に近付いた。


気配を消して、バレないようにする。


そっと扉を開き、廊下を見渡した。


「………いない…」


確かにさっき、何かの気配がした。

誰なのかはわからないが、部屋を覗き見ていた筈だ。


アレンは廊下をしばらく睨んだ後、扉を閉めて溜め息を吐き出した。


レイは自分の傍に戻ってきたアレンに首を傾げる。


「どうしたの?」

「…別に。何でもない。」


そう答えた声は低く、明らかに不機嫌。


「アレン?」


レイが体を起こし、布団がずり落ちた。

アレンはそれを肩に掛け直してやる。


「今日は執務は休むか?」

「…ううん、もう大丈夫。…アレンが、来てくれたから…。」


ちょっと頬を赤く染めて言うレイに、アレンはまた優しい微笑みを向けた。


「…そっか。よかった。でも無理はするなよ。」

「…うん、ありがとう。」


お礼を言ったレイの頭を撫でてやる。

レイは嬉しそうに、照れくさそうに笑った。