チュンチュン…

 チュンチュン…


城の庭園で小鳥が朝を知らせる。


 ガバッ!


「お父さ…!!」


レイは叫びながら跳ね起きた。


淡い水色の布団が床に落ちる。




「…え??」


ぱちくりと、瞬きをした。

続いてキョロキョロと辺りを見回す。



「…ゆ、夢…」


ふぅ、と息をついてレイは窓の外を見た。


澄んだ青空が眩く光る。



「…綺麗…」


気が付くとレイは涙を流していた。



───お父さんに、会えた。



それがたとえ夢の中でも、嬉しかった。



「…短い夢…。何を言いたかったのかしら…。」