────レイ…


「…ん」



────レイ…


「…?」


レイは瞼を上げた。



────レイ…!!


「…え?お父さん…??」



レイは白い空間にいた。


目の前にはいない筈の父がいる。



『レイ…』

「なぁに?」


レイは父、ローゼの真剣な顔に言葉を返す。


『…信じるんだぞ』

「…何を?」

『大切な人だ。』

「大切な…人…」



『手を、離すなよ。離れちゃ駄目だ。』

「お父さん、どういうこと…?」



ローゼはレイに微笑んだ。


頑固であまり笑わなかった堅物の父が笑ったのを見てレイは驚く。



「お父さん…??」



────信じて、突き進め…





「お父さ…!!」