部屋につくなり、アレンはそのカメラがあった奥へと駆け込んで行った。 そして、戸口でそれを見つけて固まる。 真っ黒なカメラが、目立たない棚の間に設置されていた。 ちょうど部屋を見渡せる、いい感じのポジションに。 と、いうことは…。 「…………………。」 アレンは無言でそれに近づいた。 マケドニスは彼のオーラがとてつもなく黒いものに変わった気がして立ちすくむ。 アレンはひとしきり調べた後、無表情で棚の間のそれを取って、 バキッ ─────握り潰した。