「動くな」 喉元に剣を向けて低く囁く。 向こうではレイがいつでも攻撃できるように氷の精霊を待機させていた。 男は大人しく、動かなくなる。 「俺たちに何の用だ?」 きちんと剣を見せつけながら、アレンは静かに聞いた。 …男は答えない。 「おい」 アレンが不機嫌に言ったとき、また後ろから違う気配がした。 それに気付いたレイが氷の精霊を動かし、そいつの喉元にアレン同様に氷柱を向けてピタリと止めた。 今度は女。 「…めんどくさ」 せっかくのデートに邪魔が入ってアレンはかなり不機嫌だ。