イルは二人に歩みより、憤怒の形相で見下ろした。
子供二人は今までにないイルの怒りようにヒッと悲鳴をあげる。
冗談を言っていたから、こんなに怒っているとは思っていなかった。
「さぁっ、クナイを返しなさいっ!それはあたしの大事な…」
勢いよく怒鳴っていたイルの声が途切れる。
「大事…な…」
冷や汗をかきだしたイルにリルムが遠慮がちに口を開いた。
「い、イル…??」
徐々に青ざめていくイル。
ギルクも気付いて固まった。
「やば…」
その呟きにイルだけに集中していたリルムとルルアンもやっと気付く。
そろそろとそこを見た全員の視線の先には、開いた部屋の扉のところでその縁に寄りかかり、腕を組んだ
───現代勇者が立っていた。


