「ねえ、駿ちゃん」
「あ?」
「なんで銀ってこーんなにかっこいいんだと思う?」
それは、もう何度目かもわからないような台詞で。
短時間で同じ質問を何度も繰り返されたわたしの幼なじみ、…三浦 駿、もとい駿ちゃんは、苛立ったようにため息をつく。
「お前それしか言うことねえのかよ?」
「へ?他になんかある?…銀は世界一かっこいいとか?」
それに舌打ちした駿ちゃんは、眉間に皺を寄せる。
「なんで俺の部屋にいんのかってさっきから聞いてんだけど?」
「駿ちゃんだから」
そんな答えともなってないようなことを言えば、一瞬なにかを言いかけた駿ちゃんは、今度は呆れたため息。
駿ちゃん、そんなにため息ついてると幸せ逃げるよ。