そのまま時は流れ、卒業式前日。 蛍に話しかけられた。 「よーたろーはさ、引っ越し嬉しい?」 と、笑ってるのか笑ってないのかよくわからない表情で聞かれた。 「普通だよ。新しい家の方は少し田舎っぽい。」 と、答えた。 「そっか。よーたろー、アルバムにメッセージ書いてよ。」 と、蛍のアルバムを差し出された。 読んじゃいけないと思いつつも、蛍のアルバムに誰が書いたのか気になって、見てしまった。 でも、男は1人もなかった。