──俺たちは生き残りを探そうと発電所をあとにした。

 敷地内にあった電波塔でつながっていたネットは、遠ざかるにつれて弱くなり、とうとうどこにもつながらなくなる。

「他の地域に行けばまたつながるさ」

 確かに、発電所はここだけじゃない。

 他から電気が流れている地域にいけば、まっとまた電波はつながる。

 生き残りがいるかどうかは解らない。

 けど、じっとしてなんていられない。

 相変わらずゾンビどもは彷徨いていて、俺たちはスーパーや工務店に寄っては武器になるものはないかと模索しあった。

 それにつれて車も大きくなっていく。

 食料だけでなくひと通りの生活用品や、武器になりそうなものを片っ端から積み込むためだ。

 ゾンビを見つけては倒していき、そんなことを十日ほど繰り返した。