「充電が終わったら送電線を見てまわろう」

 食べ終わったモリスは、俺の言葉を聞きながらスマフォをいじる。

 ここに来るまでに、とにかく日本の外はどうなっているのか調べようと話し合ったのだ。

 しばらく画面を見ていたモリスが驚きで目を見開く。

「どうした?」

「外も同じ状況らしい」

 それを聞いた俺たちは愕然とした。

 何故だろう、今までは漠然としつつも何かしらの希望があったんだ。

 日本が滅びても人類はきっと大丈夫だとか、島国だから外に広がらないとか。

「アメリカだけとかじゃなくて?」

「他の国も被害を受けていると言っている」

 一口の問いかけに追い打ちがかけられ、早苗は呆然とした。

「これじゃあ、人類は滅びたも同じだ」

「いや、まだだ」

 モリスの言葉に俺たちは凝視する。