「中島さん!」
!?
腕が急に引かれたと思ったら、私は子供の頃に一度だけ感じたことのあるむくもりに包まれた。
「中島さん、一人でなんでも抱え込まないで...俺でよかったら、なんでも話聞くから。」
呼び止められた瞬間、私は佐山くんの胸の中にいた。
何、してんのこの人...
「中島さんは、一人じゃないよ。」
「...」
‘ 一人じゃないよ... ’
一度だけ誰かに言われた言葉。そしてその時も、確かにこの温もりだった。
嬉しかった...なのに私の心はいつもその逆ばかり言う。
「は...?何言ってんの?てか離してよ!!」
「なんなの佐山くん?人の心にズカズカ入って来て、私は、誰とも関わりたくないって言ってんでしょ!?お願いだから、もう私に関わらないでよ!!!」
「じゃあ...なんで中島さんは泣いてるの?」
「は...?泣いてなんか...」
そう言って頬に触れると何故か濡れていた...
