「ねぇ、恋優希はさ?恋とかしないの?」
昼食の時間になりお弁当を広げていると、そう聞いてきたのは友人の夏帆。
夏帆は私の机の前に椅子を持ってきて座ると、お弁当を起き、頬杖をしながら私を見つめてくる。
「かーほっ、あんまり見ないで。照れるから!」
見つめてくる夏帆にデコピンをするとやっと見つめるのをやめた。
夏帆は少し拗ねた表情をしながらお弁当を用意し始めた。
「何?そんなに拗ねた表情して。何か不満?」
1度夏帆をチラリと見て卵焼きを1つ口に入れる。
「いや、私の質問に答えてないよね!?恋しないの!?」
私を指さしてくる夏帆に一言「お行儀悪い」と返すと、少し考える素振りを見せて答えた。
「恋とか興味無いし、それに!恋愛未経験=年齢だよ、無理無理!」
未だに納得してないような夏帆に早く食べるように言うと私はお弁当を食べ始めた。