彼女を初めて見たのは高校一年の春、中学は自転車通学だったので電車通学にワクワクして少しだけ早く駅に着いた。
『七時四十五分、普通電車が到着します』
駅にアナウンスがながれ電車がやってきた。
扉が開き電車の中に入るとそこには彼女、山本 楓が向かいの扉にもたれかかるように立っていた。
長い黒い髪に白い肌、細身の体に作り物のような綺麗な顔、その美しさに思わず見とれてしまった。
それから二年間、彼女に会うのが楽しみで同じ時間の同じ車両に毎朝乗った。
おかげで学校は無遅刻無欠席の皆勤賞だ。
毎朝彼女に会えるだけでよかった。
喋れなくてもあと一年彼女を見ることができればいいと思っていた……はずなのに。
『七時四十五分、普通電車が到着します』
駅にアナウンスがながれ電車がやってきた。
扉が開き電車の中に入るとそこには彼女、山本 楓が向かいの扉にもたれかかるように立っていた。
長い黒い髪に白い肌、細身の体に作り物のような綺麗な顔、その美しさに思わず見とれてしまった。
それから二年間、彼女に会うのが楽しみで同じ時間の同じ車両に毎朝乗った。
おかげで学校は無遅刻無欠席の皆勤賞だ。
毎朝彼女に会えるだけでよかった。
喋れなくてもあと一年彼女を見ることができればいいと思っていた……はずなのに。