口調はきつかったけど、抱きしめ方はすごく優しくて……


泣きそうになるのをぐっとこらえた。


ただじっと、橋本くんに身を任せていたら………


「………おい、お前本当に和也なのか!?」
という津原くんの声が聞こえてきた。


私は橋本くんから離れ、声のした方を見る。


そこには呆然とこちらを見て立っていた津原くんと麻里の姿が。


あっ……橋本くんの裏の顔が2人に見られてしまった。


特に津原くんは信じられないという顔でただただ目を見開いていて驚いていた。


2人とも橋本くんを見て固まっていて、私はこの後彼がどうするのだろうかと本気で思った。


「………これが俺だけど、それがなんだよ?」


この言葉はさらに2人を驚かせることとなった…………。