「机を近づけても、片方が近づいてもいいんでペアになった人から前から配るプリントを2人で1枚もらって問題を解いて下さいね〜」


…………先生。


何故1人一枚分のプリントを印刷してくれなかったんですか!?


「おおっ、百田とか。よろしくな。
俺バカだからちょうどよかった。」


「最悪、なんであんたとなの。」


とか言い合っていると津原くんが椅子を持って麻里に近づいていた。


私はどうしようかと思っていたら………


「で?直接言ってくれないとわかんねぇんだけど?」


「………っ!?」


周りは問題を解くのに騒がしくなり、私にしか聞こえないくらいの声で話す橋本くん。


見ると、橋本くんが私のすぐ横に椅子を置いて座っていた。


これが本当の彼なんですよね……。
声も低くなってる気が……。