[まあそん時はそん時ね。ちゃんと奢ってよ?]


「………わかった。助けてくれたらね。」


こういうこと言うの、麻里らしい。


[おっけ、任しといて。
じゃあもう寝るわ。おやすみ〜]


「はーい。おやすみ。」


そう言って電話を切り、布団にダイブする。


これは現実なのだろうか?
私は本当に橋本くんと付き合ったの……?


どう考えても橋本くんが私を選ぶ理由がわからない。


私は魅力なんか一切ない一般人というのに。


それに比べて橋本くんは全てが完璧の人間。格が違う。


それなのに彼は私を好き?


…………ああ、今日寝て明日の朝起きたら夢でした、というパターンなのかな。


そう考えていると本当に眠たくなってきて、気づけば眠りに落ちていた…………。