「じゃあな和也、中山!お幸せに!」
「千紗、ちゃんとこの後何があったかちゃーんと教えてよね?」
店を出る最後の最後までみんなに騒がれ、ニヤニヤと笑われた。
「………夜は案外涼しいんだな。」
「そうだね………」
私たちは駅へと向かい、歩いていた。
「なんかちーちゃん口数少ないけど、どうしたんだ?」
「えっ……!?そんなことないよ……!」
なんて言うけれど実は気にしているのだ。
1位をとったら自分からキスするということを。
和くんは覚えてる、よね絶対……。
「あぁ、もしかしてご褒美のこと気にしてんの?別に陽が勝手に言い出しただけだし忘れていいから。」
「………えっ?」
予想外の言葉に驚く私。
「だってちーちゃんあの時すげぇ投げやりだったし。」
「………バレてましたか……。」
「バレバレ。それにさ……」
そう言うと和くんが近づいてきて触れるだけのキスをされる。
「いつでもキスなんかできるし。」
「なっ…………なんでそんなに急なの……!」
「ははっ、顔真っ赤。
いつになったら慣れるんだよ。」
和くんに笑われ余計恥ずかしくなる。
いやいや、慣れるわけないよ………!



