それと今年は新鮮さを出すために私たちのクラスは全員制服。


案外コスプレよりも制服の方がリアルでいいかもしれない、ということで衣装代も全部フォトスタジオのセッティング費用にまわしたらしい。


「和也!もっとやる気出せよ!」
「出るわけねぇだろやる気なんて。」


「…………橋本、すごいめんどくさそうね。」
「そうだね。この前もめんどくさいって言ってた。」


男子に囲まれている和くんを見ながら、私と麻里は話していた。


「じゃあ………中山!和也のやる気を出してくれ!」
「えっ?私……?」


「ちょっと陽!千紗を巻き込まないであげてよ。」
「いや、クラスの一員なんだから協力してもらわねぇとな!」


突然津原くんに話をふられ、驚く。


「で、どうする中山?
1位とったらご褒美に中山から和也にキスするとかは?」


「おおっ、それいいな。」
「彼女からキスとか理想だよなぁ。」
「それならやる気出るだろ。」


口々に話してるけど………みなさん自分が何言ってるか理解してます!?


私からキスって……?


絶対無理、そんなことしたら恥ずかしくて死んでしまう。