ーー次の日


その日はいつも通り和くんと登校していたんだけど………


朝から何か騒がしかった。


なんていうかいつも以上にガヤガヤとみんなが騒いでいて……


「千紗!橋本!大変よ!」


教室に入るなり、私と和くんの元へと駆け寄る麻里。


「どうしたの?」
「それがね……!深山先輩が」


悠河くん?


そう聞き返そうとしたら突然近くで


「「「キャアアッ!!」」」
という悲鳴が起こった。


いつも和くんに向けられるのだが、今回は廊下から聞こえてきたものだから和くんに向けてではないはず。


じゃあ誰に向けて?


この学校じゃ和くん以外有名な人っていないはず…………


「あっ、いたいた千紗ちゃん!」


その時、ドア付近で誰かが私の名前を呼んだ。


「見て!やばくない!?」
「中山さん羨ましい!あんなイケメン2人に挟まれて!」


「髪だけで印象変わるね!」
「かっこよすぎるんだけど……!」


周りの女子はその人に向けてたくさんの褒め言葉を言っていた。


振り向くとそこには………


「ゆ、悠河くん!?」


金髪から黒髪になった悠河くんがいた。