「じゃあ私は中山さんと帰るからお姉ちゃんと悠河さんは2人で帰って!」
「え?」
カフェを出た帰り道。
突然桐沢さんがそんなことを言いだした。
「何言ってるの?詩音、またなにするかわからないし千紗ちゃんの気持ちも考えてあげて。」
「本当に反省したから何もしないよ……!」
その時の桐沢さんは何故か必死に見えた。
だからつい……
「……私は大丈夫ですよ。」
と言ってしまった。
「ほら!中山さんもそう言ってるし!」
「でも……………あ、じゃあ千紗ちゃん、連絡先交換してくれないかな?家に着いたら無事に着いたって連絡してほしいの。」
「あ、わかりました……。」
本当に花音さんはしっかりしてるな、と思いながらスマホを取り出す。
「もうっ!なんで信用してくれないかなぁ。」
連絡先を交換している間、桐沢さんはそんなことを言っていた。



