すると急に周りが騒ぎだす。


「あれって深山先輩じゃない?」
「うそっ!かっこいい!」


「なんで2年のところにいるんだ?」
「初めて近くで見た。」


私も恐る恐る声のした方を向くと……


「おはよう、千紗ちゃん。昨日ぶりだね。」


目立つ金髪に今日はピアスもつけていた悠河くんがいた。


「な、なんでここにいるんですか!?」
「今日はなんだか終業式来たかったからここにいるんだよ。」


「そうですか………って、じゃあいつもは来ないんですか?」
「そうだよ。面倒くさいもん。」


相変わらず無気力そうな雰囲気を感じる。


「それで、お前が噂の和くんか。」
突然ニヤッと笑って和くんを見た悠河くん。


「そうです。橋本和也って言います。
あなたが深山先輩ですね。」


爽やかスマイル、表の顔で話す和くん。
だけどオーラが怖い。


「そっか。君が千紗ちゃんを独占したんだね。」


ど、独占って……他に言い方はないの!?