次の日の終業式。
全学年、体育館へと集まっている途中だった。
「はぁ!?あんたそれ本気で言ってる!?」
「ほ、本気だよ……?」
「ありえない!あの深山(ふかやま)先輩に会ったなんて……!どこで?」
悠河くんのことを話したら麻里にすっごく驚かれていた。
悠河くんってそんな有名なんだ。
まあ校則の厳しい学校だから髪染めちゃいけないのに金髪だもんね。
顔も整ってたし。
「どこで会ったの!?
深山先輩はね、学校の授業は何回もサボってるのに学年トップというすごい人なのよ!その上家もお金持ち。
だけどすぐにいなくなるからほとんどの人が話したこともないって噂なのよ?」
えぇぇ!?
そんな噂が流れているの!?
「そんなの知らなかった。」
「あんたは橋本しか目がなかったからね。
みんな深山先輩のこともかっこいいって言うけど金髪だしサボリ魔で性格もわからないから見つけても誰も近づけないらしいよ。」
確かに金髪ってだけで怖いって思う人も少なくないよね。
だけどいい人だったけどなぁ……。