そして桐沢さんの方を向くと笑っていた。
怖いと思ってしまうくらいの笑顔だった。
私は何か危険を察知し、
「私用事があるから……！」と言って急いで帰ろうとしたら腕が掴まれる。
「待ってよ、話終わってない。」
「桐沢さん……？」
「今改めて見たけどやっぱり中山さんって可愛くないよね。なんで橋本くんはあなたを選んだんだろう？」
そういうことか。
桐沢さんは橋本くんのことで話がしたかったんだ。
「それは………」
「ね？おかしいと思うよね？
だからもう橋本くんと付き合えないようにしてあげる。もうすぐ来るから。」
彼女は私を見下すように見ていて。
付き合えないように……？
もうすぐ来る……？
そう思った時、近くで男の人の声が聞こえてきた。
「おっ、いたいた桐沢。その子が言ってた子？」
「顔はまあまあ可愛いじゃん。
本当にここ安全？」
しかも2人いた。
