「俺は入学式の日から気づいてたけどな。」
少し拗ねたようにも見える表情をした和くんは絶対わかってやってる。
それでも可愛いと思ってしまう自分がいた。
ていうか入学式の日って………
「もしかしてだけど、電車で目が合った時から………?」
「そうだけど?それ以外何があるんだよ。」
「嘘!?だったら何で言ってくれなかったの!?」
「なんでって、逃げたのはお前だろ。
結構ショックだったんだけどな俺は。
その上お前は昔の俺を忘れてるくせにまた俺のこと好きになりだすし。」
「そ、それは………ごめんなさい。」
まさかあの日から気づいていたなんて。



