「……は?」
「え……?」
私の言葉に和くんも津原くんも驚いていた。
「もしかして中山、気づいてるのか?
和也のこと。」
………え?
津原くん、知ってるの?
和くんから聞いたのかな。
なんて思いながらも頷くと、急に和くんにまた腕を掴まれ引かれる私。
「ちょ………和くん!?」
とっさに和くんと呼んでしまった。
そのまま教室の外に出て人気の少ない廊下にやってきた。
「………いつから?」
「え?」
「いつから気づいてたんだよ。」
学校で裏を見せるのは珍しい、なんて考えながら私は正直に答える。
「……橋本くんのお母さんと会ったのがきっかけで、手紙を見つけたの。
和くんからの手紙を。
そこに橋本和也って書いてて、気づいたんだ。」
「まじかよ………じゃあ俺が我慢してた意味。」
「え?どういうこと……?」
何を我慢していたんだろう。
「なんで言わねぇんだよ。
俺ずっとお前が気づくの待ってたのに。」
「えっ………?」
和くんは私が気づくのを待ってたの?
そうとも知らず私は勝手にマイナス思考になってたんだな……。



