〈橋本 和也side〉
本当に何をやっているんだ俺は。
いや、でもそうさせたのはちーちゃんだ。
付き合ってからまだ数日しか経っていたいのに、ちーちゃんが陽と楽しそうに話しているのを見るとイライラした。
わかってる、ちーちゃんが俺のことが好きなことも
陽が百田のこと気になってるということも。
けどちーちゃんが他の男に笑顔を見せていて腹立たしかった。
だから俺はちーちゃんに……
『俺はずっと前からお前が好きだ。
お前が俺を好きになる前からな。』
なんて早速本当のこと言ってしまったし。
まあ昔のことは話してないけど。
それもこれも全部ちーちゃんが悪い。
ちーちゃんが必死で、苦しそうで、それが全部可愛くて愛おしくて………
やっぱり俺はちーちゃんには敵わないんだ。
これから先も俺はちーちゃんだけには敵わない気がする。
