琉華の髪が海の風と戯れていた。

焦点を合わせないように、遠くの方を眺めている琉華には、水平線が分からないほど光り輝く海や空が見えていた。


なんか、怖いほど海の色が綺麗……………こんな色だったっけ?

なんだか分からないけど、やっぱり船に乗らなかった方が良かったかも。。。

琉華はそんな見えない恐怖に駆られていた。


少しでも落ち着こうと、泳いでる人達に目をやった時だった…………



―――――――
いないッ!

康太?

――どこにいるの?


……………一際海の色が濃い場所に人がいる。。