どうか、今日の遠泳大会が無事に終わるように、見守ってあげて下さい。

私がお願いするような事じゃないと思うけど、私も少し前に進みたい気持ちがあるから、見てて下さい。」

私が言い終わると、鳥の鳴く声が聞こえてきた。

それに、おばちゃんが後ろで涙を流している音も…………


いつも一人のような気がしてたけど、こんなに温かい何かに包まれていたんだと、私は今更気がついたんだ………。








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午後になると、海には沢山の人が集まっていた。


「琉華ー。こっちだよー」