しばらくすると
娘たちが手をつないで
こちらへ戻ってきた。


「美桜、おいでー」


「あやちゃん、草いっぱいついちゃったねー」

と、父親が手で彩菜ちゃんの服についた
芝生の草をはらう。



と、美桜がついに反応してしまった。


「あやちゃんは、ママの名前だよー!」


わーーー!!!


美桜ったら、余計なことを!!!


しかたなく白状する。


「はい、実は私、彩というんです…」