「…何なのよ、もう……明!女子達行ったみたいだから、行こ?」

「…うん」

まだ耳がキーンとするけど、咲楽が言うから行かないと。


私は咲楽の横に並び、クラス替えの表を見上げた。


私と咲楽の名前は何組かな……。







「えっと…」

「…うそ」

「えっ」

咲楽がポツリと呟いた。

驚いて横を向くと、咲楽が呆然と表の一部分を指差しているのがわかる。



…嫌な予感はしたけど、恐る恐る、咲楽の指差す方向に目を向けた。


「…あれっ」


そこは 3組の表で、確かに《神崎咲楽》と書いてある。





私の名前は……無い。














隣の4組の表を見ると、何番目かの行に《楠木(クスノキ)明》と書かれていた。