「そういや龍司、お前今日生徒会あるって知ってた?」



「…は」



…マジかよ。

…そういえばさっき、嫌な委員会に決められるくらいならって立候補したんだった。




………めんどくせぇ…。



「あらら、大変だね。頑張ってー」



神崎お前…本当にそう思ってんのか。

どう見てもニヤニヤ顔になってんだけど。




「…す、朱雀くん」




耳に届く、小さな声。


反射的に前を向くと、楠木がはにかんでこちらを見ていた。




「…が、がんばれ」


「…ありがと」




やばい、本当に頑張れそう。

つか今日、やばいしか言ってない気がする。



「ちょ、龍司!なんでそんな楠木ちゃんと仲良くなってんだよ!」

「明に手は出さないでよ!?」

「うっせぇ、出すかよ」



……今は、まだ。


…別に良いだろ、これくらい。