《龍司side》

…こいつ、隣だったのかよ。

俺は、無言で隣に座ったそいつを見る。

辺りが急にざわついたせいか、こいつはビクリと震え、パッと俺の方を見た。

髪と同じ色の純粋な眼が、俺を見つめる。

…いや、見すぎじゃね?

「…なんか、用?」

そう言うと、目の前のそいつは再びビクリと震え、

「…ごめん、なさい」

小さな声で、謝罪を口にした。

小柄な体が、少し震えている。

…おい、これ俺が悪いのか。