「姉さん!」

「何よ! 将来はそうなるかもしれないでしょ?
それとも、この子の事、本気じゃないとか」

「本気だよ!」

「でしょ?
あなたは?」

「えっ?」

「あなたはこいつの事、本気で好き?」

「ね…」

「好きです!
本気で……」

「そっか……。
どこが好き?」

「…えっ?」

「姉さん!」

キイイイ…。

バスが急ブレーキをかけた。

トンッ!

「あっ……」

彼のお姉さんが持っていたかばんが私の頭に当たった。

「ごめん! 当たっちゃった?」

「大丈夫です……」

痛……。