その瞬間、
天使が翼を広げたように
見えた。


一瞬呼吸を忘れ、
その光景に目を奪われ
心臓が大きくドクンと波打つのを感じた。

と、ふいに光が目に入り、手で覆った。


直ぐに花壇のほうに
目をやったが、もうその姿はなかった…


なんだったんだ?
今のは…
それにあの表情…


人影のあった場所を夢でも見ていたかのようにボーっと見つめ突っ立っていた。