きっと親父は元々ああだった。

俺がちゃんと見ていなかっただけ、

見られるようになったのなら、俺は少しは変わったと言えるのかな…。


母さん、
俺やっと前を向いて生きていけそうだよ。

見守っててくれ…。


理事長室を出て
廊下を歩きながら洸は、親父のあの顔を思い出していた。



顔はスッキリとし、その瞳は強い決意が漲っていた。