「智樹先輩に...フラれちゃったんです...」
嘘でしょ、遠藤君はこんなに可愛い女の子も捨てるの?信じられない。あの人、どんだけ理想高いの?
白石さんは大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、私の方を見てきた。そんなに見つめないで...可愛いから。
「ウッソ。遠藤ったらあいつ何考えてんの?」
「今は部活に集中したいから、彼女なんて邪魔なだけだって言われたんです...私、中学の時から好きだったんですって何回も話しかけたんですって言ったのに、お前のこと、今初めて見たって言われて...」
マジで?それはやばい。人として。
「(あの人、意外と非常識なとこあるんだなぁ...)」
「もうそんな男気にすることないよ!白石さんにはもっといい男いるって」
「でも、あたしまだ先輩のこと諦められません。これからも頑張ります!!」
「おぉ、頼もしいねぇ」
未奈乃は笑いながら白石さんの背中をぽんぽんとした。何年間も遠藤君の事を想い続けてきた人がいるんだから、私なんかがちょっと仲良くなったくらいで好きなんて言っちゃいけないよね。うん、私やっぱり遠藤くんのことは、好きじゃないや。
「じゃあ、そろそろお昼休み終わるので、私教室に帰ります。ありがとうございました!」
ひらひらと手を振って、トイレから出ていく白石さんを見送った。あんなに可愛くてすごく性格がいい子なんて本当にいるんだなぁって私は思いました。(小並感)
「未奈乃、終わった?そろそろ教室戻ろうよ」
「ん、いいよ。いい感じ」
教室に入ると、遠藤くんの席の周りは、男子でいっぱいだった。
「遠藤!お前、あの白石さんに告白されたんだろ!?何で断ったんだよ!?」
「別に彼女とかいらないし...俺、部活に集中したいんだよね」
「お前ってやつは...羨ましすぎるぜ、俺もそんな余裕のあること言ってみてーよ」
「さすがに白石さんをフるのはもったいなさすぎ。お前後で後悔しても知らないぞ」
「後悔なんかしねーよ、あんな女に。絶対性格悪いだろ」
「あんな女!?」
「(白石さん、性格もいいのに...)」
遠藤くん、思ったことすごいズバッと言うなあ...ああいう人ちょっと苦手かも。そんなに話すことなかったからわからなかったけど、遠藤くんって結構ひどい人なんだなぁ...。
「でも、苺花はいいの?遠藤今、彼女いらないんだってよ、それって、苺花のチャンスもなくなるってことだよ?」
「だから私は遠藤くんのこと好きじゃないってば。それに白石さんのあの真剣な眼差しを見てたら、私なんかが簡単に遠藤くんのこと好きなんて言えないでしょ」
「まあ、確かにあの子は本気だったもんねー。まあ、苺花がそう言うならいいけど、白石さんと遠藤、お似合いだもんね。美男美女って感じで」
「なんか当てつけられてるように感じるなぁ...」
「ってかさ、席替えしたくね?俺そろそろ限界なんだけど、今の席。一番前の席ってマジで寝れねぇから、本当にやだ。席替えしようって次の時間担任に言おうぜ」
「俺もそろそろ今の席飽きてたんだよね」
「私も席替えしたい!もうこっちの席寒いからやだ、ストーブの近く行きたい」
「よし、じゃあ次の時間は担任に席替え講義な、みんないいかー!」
「いいよ〜」と、私と未奈乃も軽く手を振る。私たちも、ちょうど今の席には飽きてたところだし。
「また苺花と席近いといいなぁ。その方が楽しいし、授業中も分かんないとこ教えてくれるし」
「教えるっていうか、写してるだけでしょ」
「ぎくっ」
キーンコーンカーンコーン、と、授業が始まるチャイムが鳴ると、みんなはざわざわしつつも席についた。
席替えかぁ...次は誰の近くになるかなぁ、まだ仲良くなれてない人とかの近くになったらどうしよう。ちょっと不安気味。
案の席替えをやることになり、学級委員が即席でくじを作ってジャンケンで勝った班からくじを引いていった。
「苺花、何番だった?」
「私は27番。未奈乃は?」
「あー、残念。私6番だもん。席離れちゃったね」
「えー、席遠いのやだなぁ...誰の近くだろう。27番は...」
「(あ...)」
「あれ、苺花。遠藤の隣じゃん!」
「運がいいのか悪いのか、遠藤くんの隣か...なんかさっきの見ちゃったらなぁ」
机を移動させ、私は遠藤くんの隣に座った。
「遠藤くん、久しぶりだね」
「またお前か」
「またって何よ。ちょっと不服そうな顔して」
「いや、楽なやつが来たなぁと思って。前のやつは何かと俺に話しかけてきてちょっとウザかったから」
「そうなの?」
「うん。それに今度は窓側になったから、外からのうるさい声に睡眠妨害されなくて済むし」
「あ、そうだ」
「ん」
「なんで白石さんのことフッちゃったの?」
「またそれかよ。今彼女とかいらねぇんだよ」
「白石さん、すっごく泣いてたよ。でも、遠藤くんのこと諦めないって言ってた」
「まじかよ、面倒くせえなあ...そこはもう諦めた方がいいって言ってやってくれよ」
「だって、あんなに可愛い子に惚れない男がいると思えないもん」
「そこら辺の奴と俺を一緒にするな」
これから毎日、遠藤くんの寝顔を見ながら生活するのかなって思うと...なんか複雑な気持ちになった。
嘘でしょ、遠藤君はこんなに可愛い女の子も捨てるの?信じられない。あの人、どんだけ理想高いの?
白石さんは大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、私の方を見てきた。そんなに見つめないで...可愛いから。
「ウッソ。遠藤ったらあいつ何考えてんの?」
「今は部活に集中したいから、彼女なんて邪魔なだけだって言われたんです...私、中学の時から好きだったんですって何回も話しかけたんですって言ったのに、お前のこと、今初めて見たって言われて...」
マジで?それはやばい。人として。
「(あの人、意外と非常識なとこあるんだなぁ...)」
「もうそんな男気にすることないよ!白石さんにはもっといい男いるって」
「でも、あたしまだ先輩のこと諦められません。これからも頑張ります!!」
「おぉ、頼もしいねぇ」
未奈乃は笑いながら白石さんの背中をぽんぽんとした。何年間も遠藤君の事を想い続けてきた人がいるんだから、私なんかがちょっと仲良くなったくらいで好きなんて言っちゃいけないよね。うん、私やっぱり遠藤くんのことは、好きじゃないや。
「じゃあ、そろそろお昼休み終わるので、私教室に帰ります。ありがとうございました!」
ひらひらと手を振って、トイレから出ていく白石さんを見送った。あんなに可愛くてすごく性格がいい子なんて本当にいるんだなぁって私は思いました。(小並感)
「未奈乃、終わった?そろそろ教室戻ろうよ」
「ん、いいよ。いい感じ」
教室に入ると、遠藤くんの席の周りは、男子でいっぱいだった。
「遠藤!お前、あの白石さんに告白されたんだろ!?何で断ったんだよ!?」
「別に彼女とかいらないし...俺、部活に集中したいんだよね」
「お前ってやつは...羨ましすぎるぜ、俺もそんな余裕のあること言ってみてーよ」
「さすがに白石さんをフるのはもったいなさすぎ。お前後で後悔しても知らないぞ」
「後悔なんかしねーよ、あんな女に。絶対性格悪いだろ」
「あんな女!?」
「(白石さん、性格もいいのに...)」
遠藤くん、思ったことすごいズバッと言うなあ...ああいう人ちょっと苦手かも。そんなに話すことなかったからわからなかったけど、遠藤くんって結構ひどい人なんだなぁ...。
「でも、苺花はいいの?遠藤今、彼女いらないんだってよ、それって、苺花のチャンスもなくなるってことだよ?」
「だから私は遠藤くんのこと好きじゃないってば。それに白石さんのあの真剣な眼差しを見てたら、私なんかが簡単に遠藤くんのこと好きなんて言えないでしょ」
「まあ、確かにあの子は本気だったもんねー。まあ、苺花がそう言うならいいけど、白石さんと遠藤、お似合いだもんね。美男美女って感じで」
「なんか当てつけられてるように感じるなぁ...」
「ってかさ、席替えしたくね?俺そろそろ限界なんだけど、今の席。一番前の席ってマジで寝れねぇから、本当にやだ。席替えしようって次の時間担任に言おうぜ」
「俺もそろそろ今の席飽きてたんだよね」
「私も席替えしたい!もうこっちの席寒いからやだ、ストーブの近く行きたい」
「よし、じゃあ次の時間は担任に席替え講義な、みんないいかー!」
「いいよ〜」と、私と未奈乃も軽く手を振る。私たちも、ちょうど今の席には飽きてたところだし。
「また苺花と席近いといいなぁ。その方が楽しいし、授業中も分かんないとこ教えてくれるし」
「教えるっていうか、写してるだけでしょ」
「ぎくっ」
キーンコーンカーンコーン、と、授業が始まるチャイムが鳴ると、みんなはざわざわしつつも席についた。
席替えかぁ...次は誰の近くになるかなぁ、まだ仲良くなれてない人とかの近くになったらどうしよう。ちょっと不安気味。
案の席替えをやることになり、学級委員が即席でくじを作ってジャンケンで勝った班からくじを引いていった。
「苺花、何番だった?」
「私は27番。未奈乃は?」
「あー、残念。私6番だもん。席離れちゃったね」
「えー、席遠いのやだなぁ...誰の近くだろう。27番は...」
「(あ...)」
「あれ、苺花。遠藤の隣じゃん!」
「運がいいのか悪いのか、遠藤くんの隣か...なんかさっきの見ちゃったらなぁ」
机を移動させ、私は遠藤くんの隣に座った。
「遠藤くん、久しぶりだね」
「またお前か」
「またって何よ。ちょっと不服そうな顔して」
「いや、楽なやつが来たなぁと思って。前のやつは何かと俺に話しかけてきてちょっとウザかったから」
「そうなの?」
「うん。それに今度は窓側になったから、外からのうるさい声に睡眠妨害されなくて済むし」
「あ、そうだ」
「ん」
「なんで白石さんのことフッちゃったの?」
「またそれかよ。今彼女とかいらねぇんだよ」
「白石さん、すっごく泣いてたよ。でも、遠藤くんのこと諦めないって言ってた」
「まじかよ、面倒くせえなあ...そこはもう諦めた方がいいって言ってやってくれよ」
「だって、あんなに可愛い子に惚れない男がいると思えないもん」
「そこら辺の奴と俺を一緒にするな」
これから毎日、遠藤くんの寝顔を見ながら生活するのかなって思うと...なんか複雑な気持ちになった。
