壊れそうなほど胸が苦しくて



「北条さん。
“数字はもっと丁寧に書くように”
って俺からサクラに言っておきますよ。」


「ほらごらんなさい。山村君だって私の言うことに賛成してるじゃない。」


ナガセの提案に、北条は勝ち誇ったような顔を俺に向けてくる。



「ただ・・今後はサクラに何か言いたいなら、俺達に言わずに本人に直接言ってやってくださいよ。」


「はぁ?そんな事したら余計に時間が取られるでしょ。」


「何が時間取られるんですか?

LINE送って、
サクラの意見も聞いた上で、

より良い方向に向かわせるのが
“後輩の教育”なんじゃないんですか。」


「だからそれが時間取られ・・。」


「そんな風に思ってるから、
いちいち目くじら立ててカリカリするんですよ。」